医療装置
专利摘要:
改良された一時的心臓補助装置を提供する。 本発明の心臓補助装置は上行大動脈又は心臓内に配置されるポンプ・アセンブリーを含む。トルク伝達ラインはポンプ・アセンブリーを体外モーターに結合する。伝達ラインを介してモーターは、ポンプ・アセンブリー内のインペラー・ブレードを駆動する。ポンプ・アセンブリーは操作のための所定の配置箇所で所定のサイズに拡張する。操作において、トルク伝達ライン及びインペラー・ブレードを支持する要素の何れにも軸力が印加されない。 公开号:JP2011505902A 申请号:JP2010536901 申请日:2007-12-07 公开日:2011-03-03 发明作者:シフレッテ,ジェイ,マイケル 申请人:メディカル バリュー パートナーズ エルエルシー; IPC主号:A61M1-10
专利说明:
[0001] 本発明は、心臓補助装置に関し、特に、血管系への経皮的挿入に適した血液ポンプに関する。] 背景技術 [0002] 急性心不全は心臓が十分な量の血液を満たすか又は送り出すことが突然不能になる疾患である。苦痛を受けた患者は衰弱し、呼吸が短くなり、最悪の場合には死亡する。最も苛酷な急性心不全の症例は、患者が心臓性ショックを受けることであり、高い死亡率が報告されている。] [0003] 急性心不全は様々な状況で起こる。例えば、急性冠疾患症候群(例えば、心臓発作及び不安定狭心症)で入院している幾人かの患者は急性心不全を発症する。更に、幾人かの開胸手術患者も急性心不全を発症する。急性心不全はまたある種の病気を悪化させる。更に、経皮冠動脈インターベンション又はその他の処置を受けている幾人かの患者は急性心不全を発症するか又は死のリスクを負っている。] [0004] 急性心不全は必ずしも慢性心不全又は死に至ることはない。すなわち、回復可能である。急性心不全を有する多くの患者及び急性心不全が発症するリスクを負っている多くの患者は、回復期に心臓を一時的に補助しようとするインターベンションを受ける。インターベンションは典型的には一週間以上、あるいはそれ以上続く。] [0005] これらのインターベンションは薬学的及び医学的装置(例えば、心臓補助装置)を含む。これらの心臓補助装置が、心臓のポンプ作用を補助するポンプを含む場合、このような装置はしばしば“血液ポンプ”と呼ばれる。効果的な心臓補助装置は何らかの心臓のポンプ作用を引く受ける。これにより、心臓の負荷を取り除き、その回復を可能にする。心臓補助装置及び血液ポンプは一時的なものであることもできるし、或いは恒久的なものであることもできる。] [0006] 最も普通な一時的心臓補助装置は大動脈バルーンポンプ(IABP)である。IABPはカテーテルの取り付けられる膨張性バルーンである。IABPは経皮的(低浸襲的)に末梢血管内に挿入され、下行大動脈に前進される。バルーンが膨張されると、バルーンは冠状動脈への血流を増大させる。バルーンが収縮されると、心臓がポンプ作用しなければならない圧力を低下させる。しかし、IABPは心拍出量を顕著に増大させることはなく、IABPが移植されている相当割合の心原性ショック患者は死亡する。] [0007] その他の一時的心臓補助装置は体外血液ポンプである。これらの装置のうちの幾つかは、比較的大きな直径の“カニューレ”を用いて露出された胸を通して患者の心臓及び血管に当該装置を接続するための心臓外科手術が必要である。このような術式は浸襲的と見做され、心肺バイパスが必要であり、従って、非常に複雑な手術である。その他の幾つかの体外血液ポンプは、末梢血管を通して挿入された比較的広いカテーテル又はカニューレを用いて患者に接続される。これらの若干の装置は心拍出量を顕著に増大させることはなく、使用法が難しく、しかも著しいほどの複雑性を伴う。] [0008] 一時的に経皮的に挿入される血液ポンプは、IABP及び体外血液ポンプ及びその他の面倒な装置に対する代替物となり得ることを新興のデータは示している。これらの一時的血液ポンプがカテーテルに取付けられる場合、これらは“カテーテル血液ポンプ”として知られている。カテーテル血液ポンプは確立されたカテーテル・ラボ技術を用いて挿入される。これらの技術は心臓手術又はその他の比較的複雑な術式よりも低浸襲的である。] [0009] 低浸襲性代替物として魅力的であるにも拘わらず、ある種の経皮的に挿入される血液ポンプは、その他の短所に加えて、下記の欠点を示す。 ・ポンプ流量が限定的である、 ・ 或る程度の溶血(すなわち、赤血球の破壊)が起こる、 ・虚血の危険性を伴う大きなカテーテル/カニューレを使用しなければならない、 ・ 比較的コストが高い。] [0010] ポンプ流量が限定的であることは、経皮的に挿入しなければならないので、血液ポンプが極めて小さいという事実に起因する。特に、血液ポンプとして、12フレンチ(French)(4mm)未満の直径を有することが望ましい。] [0011] 血液が高速回転している要素と接触するときに溶血が生じる。] [0012] サイズ/流量などの問題を解決するための従来技術の一つの方法が“膨張性”血液ポンプである。経皮的挿入に適した小型の血液ポンプは血管系又は心臓内に配置されたら膨張する。概念的に興味はあるが、膨張性血液ポンプは実装困難であることが証明された。米国特許第4753221号明細書(特許文献1)、同第5749855号明細書(特許文献2)及び同第6981942号明細書(特許文献3)に開示されたポンプは、膨張性血液ポンプの代表例であり、その実装の問題点も開示されている。] [0013] 特許文献1に開示されたポンプは、膨張性プロペラを有するカテーテルを包含する。膨張性プロペラはカテーテルの遠位端に配置されている。操作のためにプロペラが展開されると、プロペラはカテーテルの直径よりも大きな距離に拡がる。従って、プロペラを展開するために、カテーテルの遠位端は拡大されなければならない。このため、カテーテルの遠位端は、プロペラに合わせることが出来る朝顔型に広げられた拡大直径領域を提供するために外方へ向かって膨張可能な柔軟な材料から形成されている。カテーテルの遠位端はバルーンの膨張により拡大される。このバルーンは柔軟領域の直ぐ近くのカテーテル外側に配置されている。特に、膨張バルーンにより発生されるカテーテルの遠位端の張力が拡大を起こす。] [0014] 心臓内のポンプの配向に応じて、血液は(1)カテーテルにより引き寄せられ、その遠位端(ポンプ付近)で噴出されるか、又は(2)カテーテルの遠位端で引き込まれ、カテーテルの長さに沿ってポンプ輸送され、次いで、オリフィスにより噴出される。何れにしろ、比較的小さな直径のカテーテルによる血液のポンプ輸送は、膨張性ポンプを提供する目的をかなり打ち砕く。増大流量の利点を獲得するためには、プロペラと同様に、流れ領域も膨張されなければならない。] [0015] 特許文献2に記載されたポンプはドライブ・ケーブルを有する。ドライブ・ケーブルはその遠位端付近に膨張性ケージが捲回されている。ドライブ・ケーブルの遠位端は球面突起又は“ボール”である。このボールはソケット内に収容されている。ソケットはケージの遠位端に形成されている。このボール及びソケット配置はポンプの遠位ベアリングとして機能する。ケージの近位端はスリーブ内に係合している。スリーブはドライブ・ケーブルを取り囲んでいる。軸方向に向けられた力(軸力)が加わらなければ、ケージは折畳状態を維持する。この状態ではケージは円筒形状をしている。この円筒形状はドライブ・ケーブルをぴったりと取り囲み、ポンプをカテーテル中に挿入可能にする。] [0016] 外方へ折り曲げ可能なプロペラは、その遠位端から僅かな距離だけドライブ・ケーブルから垂れ下がる。軸力が印加されないと、プロペラはドライブ・ケーブルに対して折り曲げられた平坦な形状を維持する。ドライブ・ケーブルは内側部分(前記のように、プロペラに対して遠位方向に延び、かつ、ボールのところで終端する)と外側部分(プロペラのところで終わる)とからなる。ドライブ・ケーブルは、その内側部分がその外側部分に対して可動であるように設計されている。ドライブ・ケーブルの内側部分が軸力により(例えば、医療従事者が内側部分を引くことにより)、近位方向に引かれるのに応じて、ドライブ・ケーブルの内側部分と外側部分との間の相対的動きがプロペラを広げる。同時に、かつ、同じ印加された力により、スリーブとドライブ・ケーブルの外側部分との間の相対的動きがケージを広げる。次いで、展開されたプロペラは拡張ケージ内で自由に回転できる。] [0017] このポンプは前記特許文献1における流量制限問題を解決するが、幾つかのその他の重大な欠点を有する。欠点の一つはその遠位ベアリングである。このベアリングは拡張ケージ内でプロペラを安定化させるが、スラスト・ベアリングとして実装される。すなわち、ポンプの操作中、ケージ及びプロペラを広げるために、ドライブ・ケーブルの内側部分が軸方向に動かされる(そして概ね適所に保持される)ので、ベアリングは緊張状態に置かれる。緊張状態下では、このベアリングを密閉することは困難である。ボール(ケーブルが回転しているので、ボールも高速回転している)とソケットとの間のスペースに入り込んだ血液は溶血され、さもなければ、粉砕される。従って、このベアリングは溶血を起こしやすい箇所となる。更に、このボールとソケットとの間の滑り摩擦は熱と摩損を生じる。熱は血液を損傷し、摩損は粒子を生成する。] [0018] 特許文献2に開示された血液ポンプの第2の欠点は、ドライブ・ケーブルが(ケージ拡張を維持するため)軸荷重を受けることである。この軸荷重はドライブ・ケーブルと周囲のカテーテルとの間の摩損の重傷度を高める。なぜなら、大腿動脈における挿入箇所から心臓に達するために、両方とも概して非直線的だからである(従って、高表面接触圧の軌跡を確立する)。] [0019] この血液ポンプの第3の欠点は、このポンプが少なくとも3個のシールを必要とすることである。一つめは遠位ベアリング用であり、二つめは2部分ドライブ・ケーブル用であり、三つめはスリーブとドライブ・ケーブルの外側部分用である。各シールは、シール後の血液の漏洩の可能性をもたらす。これは究極的に溶血と血栓症を生じる。] [0020] 特許文献3に記載されたような第3の従来技術の血液ポンプは膨張により拡がる。特に、このポンプは膨張性プロペラと周囲の膨張性ハウジングを包含する。ハウジングが膨張すると、ハウジングは外方及び内方へ拡がる。ハウジングの内方拡張を制限するものは何も無いように思われるので、膨張ハウジング及び膨張プロペラは互いに接触しそうになる。回転プロペラとハウジングとの接触はプロペラポンピング作用を妨げる。] [0021] 前記各特許文献に記載された3種類の装置の欠点について説明したように、従来技術の膨張性血液ポンプの問題点は生命維持装置としてのこれら装置の潜在的有用性を制限する。従って、心臓専門医及び該心臓専門医が治療している患者は経皮的に挿入される膨張性血液ポンプの改良を強く熱望している。] 先行技術 [0022] 米国特許第4753221号明細書 米国特許第5749855号明細書 米国特許第6981942号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0023] 本発明の目的は、コスト高にならず、しかも従来技術の欠点を有しない、心臓のポンピング作用を補助することにより心臓を一時的にアシストする装置を提供することである。] 課題を解決するための手段 [0024] 上記の課題を解決するために、本発明は経皮的に挿入される膨張性の心臓補助装置を提供する。代表的な実施態様では、本発明の装置は一時的使用に向けられるが、本発明の装置は長期間又は永久使用に変更することもできる。] [0025] 本発明の心臓補助装置は上行大動脈又は心臓内に配置されるポンプ・アセンブリーを含む。しかし、別の実施態様では、その他の配置箇所(例えば、下行大動脈、末梢血管系、均等右側箇所など)も好適に使用し得る。トルク伝達ラインはポンプ・アセンブリーを体外モーターに結合する。伝達ラインを介してモーターは、ポンプ・アセンブリー内のインペラー・ブレード(羽根)を駆動する。] [0026] ポンプ・アセンブリーは経皮的に挿入されるので、12フレンチ又はこれ未満の直径により血管系(例えば、大腿動脈など)に挿入できるようなサイズにすることが好ましい。歴史的に、12フレンチ・カテーテル(直径4mm)を介する生理学的圧力に対して、毎分約2〜2.5リットルよりも多い平均流量を達成することは困難であった。このため、本発明のポンプ・アセンブリーは、その意図した展開箇所に達したときに拡がる。] [0027] 本発明のポンプ・アセンブリーは次のように患者内に配置される。 ・導入チューブ(例えば、カテーテル、鞘など)を患者の血管系に挿入し、その遠位端を大動脈弓を丁度越えた位置にまで前進させる。 ・ 導入チューブの第2の端部を大動脈弓を越えたところに位置させた後、ポンプ・アセンブリーをチューブの近位(体外)端に挿入する。 ・ ポンプ・アセンブリーを導入チューブを通してその遠位端にまで前進させる。 ・ ポンプ・アセンブリーを導入チューブの遠位端から出すことにより展開させる。] [0028] この方法は本明細書に開示したもの以外の心臓補助装置(適当なサイズを有するものであると仮定する)を配置するのに好適に使用できる。実際、この方法は必ずしも心臓補助装置ではない医療装置を配置するためにも使用できる。更に、この方法は、下行大動脈又は心臓以外の場所に配置するためにも使用できる。ポンプ・アセンブリーが前記のようなその他の場所について意図される程度にまで、前記に列挙した各種操作は必要に応じて適当に改変される。すなわち、例えば、ポンプ・アセンブリーを下行大動脈内に配置すべき場合、導入チューブを“大動脈弓を丁度越えた位置にまで前進させる”必要は無い。] [0029] 一般的に、ポンプ・アセンブリーは2個の構成部品からなる。一つはインペラー(羽根車)(付属支持部材を有する)と、もう一つはケーシングである。ケーシングは重要な部品である。なぜなら、他の機能のうちでも、これは流れをインペラーに向かって及びインペラーから離れた方向に向かわせるからである。] [0030] 本発明のポンプ・アセンブリーは幾つかの軸方向に配置され、かつ、直線状に配置された要素を含む。例えば、近位支持ハウジング、インペラー・ハブ及び遠位支持体である。これらの要素は前記インペラー支持部材である。(ポンプ・アセンブリーの直ぐ近くの)ドライブ・シャフトとして具体化されるトルク伝達ラインは近位支持ハウジング内を通り、インペラー・ハウジングにしっかりと固定される。折畳可能なインペラー・ブレードはインペラー・ハブから垂れ下がっている。この配置により、回転ドライブ・シャフトはインペラー・ハブを駆動し、次いで、インペラー・ブレードを駆動する。配置され、そして操作する時は、回転インペラー・ブレードは、ポンプ・アセンブリーの折り畳み直径を典型的には約2〜約7の範囲内、一層典型的には約3〜5の範囲内の倍率だけ超える直径を有するサークル(“ブレード・サークル”)を明確に描く。これらの範囲は説明のために開示したものであり、本発明を制限又は限定するものではない。力学的考察はさておき、配置ポンプ・アセンブリーの解剖学的環境は理論上の最大拡大率に影響を及ぼす。] [0031] 複数個の離間されたリブ様要素が集合的にケーシングを画成する。このケーシングはインペラー・ブレード、インペラー・ハブ及び近位及び遠位支持体の一部を取り囲む。ケーシングは、拡張(直径)状態と縮小(直径)状態の2つの状態間で再構成可能である。] [0032] 拡張状態では、各リブは典型的には、曲線状、非平面状又は非直線状の形状を有する。例えば、リブは拡張状態のときに、アーチ状の形状をとる。この場合、リブは集合的に概ね楕円形の形状のケーシングを画成する。その他の実施態様では、リブは、拡張状態のときに、その他の非平面形状をとる。] [0033] 縮小状態では、リブは概ね直線的又は平面的であり、実質的には軸方向に配置された要素(例えば、インペラー・ハウジングなど)と接触する。縮小状態では、ケーシングはその最小直径を有し、円筒形の形状を呈する。例えば、縮小状態は、血管系内への配置を容易にするために、ポンプ・アセンブリーを12フレンチ以下の導入カテーテル内に挿入可能にする。前記のフロー・チャネリング機能を提供するために、ケーシングの一部分上にメンブランが配置される。] [0034] 例証的実施態様では、回転インペラー・ハブは非回転支持体(近位支持ハウジングと遠位支持体)により側面に配置される。近位支持ハウジングは近位支持リングを収容する。近位支持リングはケーシング画成リブの近位端部の終端部材である。遠位支持体は遠位支持リングを収容する。遠位支持リングはリブの遠位端部の終端部材である。或る実施態様では、2個の支持リングのうちの一方の支持リングは軸方向に回転可能に形作られているが、他方の支持リングは回転不能に形成されている。或る実施態様では、一方の回転可能リングの軸方向の運動はケーシングを拡張及び接触可能にする。] 発明の効果 [0035] 例証的実施態様に示された本発明の血液ポンプは、前記の従来技術による血液ポンプに比べて多数の優れた効果をもたらす。特に優れた効果は次の通りである。 A.ケーシングを開いたり、閉じたりするためにドライブ・ケーブル/ドライブ・シャフトに加わる全ての軸力を除去したこと。 B.印加される力の不存在下で拡張するケーシング。 C.大動脈弓を上手く通り抜けることが出来る高柔軟性アセンブリー。 D.従来技術と異なり回転しない遠位支持体。これにより、ケーシングの曲げ荷重を一層良好に支えることができる。 これらの効果について下記に更に詳細に説明する。] [0036] 前記の効果Aについて、特許文献2に開示された血液ポンプは周囲ケージを拡張させるために軸力をドライブ・ケーブル/ドライブ・シャフトに直接印加していた。本発明では、ケーシングを拡張又は接触するためにドライブ・ケーブル/ドライブ・シャフトに軸力は印加しない。特許文献2に開示された血液ポンプと比べて、この軸力印加を除去したことにより次のような効果が得られる。 1.ドライブ・ケーブルへの応力が低下された。この応力低下により次のような利益がもたらされる。 a.ケーブルの寿命が延びる。 b.ケーブル/鞘の接触力、摩損、粒子及び発熱の減少により鞘の寿命が延びる。 c.(特許文献2に開示された内側/外側同軸配置よりもむしろ)ドライブ・ケーブル/鞘が単一の構成部材に簡素化される。 d.ドライブ・ケーブル、インペラー・ハブ及びベアリング間の軸方向変位量の除去。ベアリング支持体にシール性を付与すること及びベアリング支持体をシールすることは本来的に非常に困難であった。 e.ドライブ・ケーブルがインペラー・ハブのところで終端できるようになった。これにより、 (i) 改良されたベアリング及びシール設定が可能になる。 (ii) 血液と接触する追加回転構成部材が避けられる。 (iii) シールの個数が3個から2個に低下する。 2.遠位ベアリング及びシールへの荷重が低下された。これにより次のような利益が得られる。 a.スラスト荷重が除去される。これにより、 (i)摩擦損失が低減され;かつ、 (ii) ベアリングデザインが簡素化される。 b.静止ケーシングを保持するために遠位ベアリングしか必要ないので、遠位ベアリングへのラジアル方向及び曲げ荷重が低下される。] [0037] 前記の効果Bについて、従来技術の血液ポンプはケーシングを拡張するために何らかの作動ステップが必要であった。これに対して、本発明の血液ポンプは、拘束力が印加されない限り、開いたままのケーシングを組み込んでいる。従来技術と比べて、拡張状態に対する自然バイアスは次のことを可能にする。 1.ケーシングに接触するための外力の使用。例えば、 a.一体的鞘又は別個的カテーテルによりもたらされるようなラジアル方向圧縮力、 b.一体的鞘、ワイヤーまたは、ケーシングに接触するためにケーシングに結合するケーブルによりもたらされるような軸引張力。 2.外力は送達のためにしか必要とされず、配置及び操作には外力は不要である。従って、本発明のポンプ・アセンブリーは軸方向の外力無しの状態で操作できる。 a.回転力だけしか必要とされない(インペラーの回転)。 b.軸力が存在しないので、ドライブ・ケーブル/ドライブ・シャフトは鞘内で自由に“浮動”する。これにより、接触圧、摩擦及び粒子発生が最小化される。] [0038] 前記の効果Cについて、中心ドライブ・ケーブルへの軸力の除去。従って、比較的高柔軟性のアセンブリーを使用できる。この柔軟性は、心臓疾患の患者の体内にポンプ・アセンブリーを配置するために血管系を上手く通り抜ける方法を簡素にする。ドライブ・ケーブルは、挿入及び配置、操作又は引き抜き中に軸力を受けない。] [0039] 前記の効果Dについて、例証的実施態様の静止遠位支持体は、特許文献2に開示された回転遠位支持体よりも一層良好に曲げ荷重を支えることができる。更に、例証的実施態様の遠位支持体は、インペラー・ハブの全直径であり、安定性を高める。] 図面の簡単な説明 [0040] 人体の一部分を示し、心臓に至る大腿動脈と、本発明の一実施例による心臓補助装置110のポンプ・アセンブリー構成部品118の人体内の配置を示す解剖図である。 心臓と心臓補助装置のポンプ・アセンブリー構成部品を更に詳細に示す解剖図である。 ポンプ・アセンブリーの別の配置状態を示す部分断面図である。 ポンプ・アセンブリーの他の配置状態を示す部分断面図である。 ポンプ・アセンブリーの更に別の配置状態を示す部分断面図である。 拡張状態のポンプ・アセンブリーを示す側面図である。 収縮状態のポンプ・アセンブリーを示す側面図である。 ポンプ・アセンブリーを更に詳細に示す側面図である。 図5に示されたポンプ・アセンブリーの領域“A”を更に詳細に示す部分断面図である。 図5に示されたポンプ・アセンブリーの領域“B”を更に詳細に示す部分斜視図である。 図5に示されたポンプ・アセンブリーの領域“C”を更に詳細に示す部分斜視図である。 図5に示されたポンプ・アセンブリーの領域“D”を更に詳細に示す部分斜視図である。 ポンプ・アセンブリーと共に使用するためのポンプ・インペラーの別の実施態様を示す斜視図である。] 図5 実施例 [0041] 以下、本発明の実施の形態について更に詳細に説明する。本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語の定義を下記に説明する。 「遠位」とは、心臓補助装置110内のポンプ・アセンブリーにモーターを接続するトルク伝達ラインの第1の端部から比較的遠いことを意味する。 「近位」とは、トルク伝達ラインの第1の端部から比較的近いことを意味する。 「直近」とは、“直ぐ近くに”という意味である。 「軸方向の」とは、(装置の)中心線と一致する軸又は方向を意味し、“ラジアル”の反対である。 「適切に作用するように結合された」とは、一方の装置の操作が別の装置に作用することを意味する。例えば、ドライブ・ケーブルがインペラーに“適切に作用するように結合された”場合、ドライブ・ケーブルはインペラーを駆動することができる(即ち、インペラーを回転させることができる)。適切に作用するように結合された装置は直接物理的に結合させる必要は無い。 その他の用語の定義は下記の記載が進むに応じて適宜行う。] [0042] 図1はヒトの胴部100の輪郭を示す。心臓106及び幾つかの体内脈管構造(即ち、大腿動脈102、大動脈104など)も胴部100内に図示されている。この図は胴部100内に配置された心臓補助装置110の一部も示している。] 図1 [0043] 心臓補助装置110はコントローラ112、モーター114、トルク伝達ライン116及びポンプ・アセンブリー118からなる。使用時、心臓補助装置110の幾つかの要素は体外に配置(即ち、患者の体外に配置)され、その他の要素は体内に配置される。更に詳細には、コントローラ112及びモーター114は体外にされるが、トルク伝達ライン116の大部分とポンプ・アセンブリー118は体内に配置される。] [0044] コントローラ112は心臓補助装置110のヒューマン・インターフェースである。マイクロプロセッサを組み込んだコントローラは様々な機能に加えて、下記の機能を提供する。 ・ポンプの電気的駆動、 ・潤滑のため及び加圧シーリングシステムのための任意の輸液、 ・ 動作観察システム、 ・インペラー速度及びポンプ流量の表示、及び ・音声及び視覚警告の発報。] [0045] モーター114はポンプ・アセンブリー118を駆動する。モーター114は例えば、速度検出及び調整機能付きのブラッシュレスDCサーボモーターである。モーター114はポンプ・アセンブリー118を駆動するのに適しており、37℃で約4cPの流体粘度で、ポンプ間の60mmHg平均圧力差で、2.5リットル/分以上の平均ポンプ流量をもたらす。モーター114の特定の出力要件は、様々なファクターのうちでも、インペラーのデザイン(例えば、ポンプ効率など)及び送達系の直径に左右される。当業者であれば、システムデザイン及び性能要件の関数としてモーターを特定する方法は自ずから判る。] [0046] トルク伝達ライン116はモーター114をポンプ・アセンブリー118適切に作用するように結合する。これにより、モータートルクをポンプ・アセンブリーに伝達する。トルク伝達ライン116は1000rpm超の速度、可能であれば、50000rpm程度の高速で回転する。] [0047] 下記で詳細に説明するが、トルク伝達ライン116は柔軟なドライブケーブルと硬質なドライブシャフトから構成されている。ドライブケーブルは直接ドライブシャフトに至る。トルク伝達ライン116のほぼ全ては柔軟なドライブケーブルである。この柔軟性は血管系を上手く通り抜けるために必要である。柔軟なドライブケーブルは、ポンプ・アセンブリー118の直近において硬質ドライブシャフトに移行する。トルク伝達ラインの柔軟部分及び硬質部分は、様々な適当な任意の方法(例えば、スウェッジなど)により、ハイポチューブ及び接着剤を介して一緒に“添え継ぎ”することができる。例えば、ドライブケーブル及びドライブシャフトの両方ともステンレス・スチール又はその他の適当な金属から形成されている。] [0048] ポンプ・アセンブリー118は回転インペラーを含む。回転インペラーはトルク伝達ライン116により駆動される。回転インペラーは、ポンプ・アセンブリー118により流量を増大させることにより、生得的心拍出量を補足することができる。下記で説明するように、回転インペラー及び周囲ケーシングは膨張性である。] [0049] 心臓補助装置110は経皮的に移植される。例えば、公知のカテーテル挿入術(例えば、セルディンガー(Seldinger)など)を使用し、ポンプ・アセンブリー118を大腿動脈102に導入し、これを大動脈104にまで前進させ、次いで、所期の配置箇所に送達する。下記で図3A〜図3Cと共に説明するように、ポンプ・アセンブリー118に冠する幾つかの配置箇所が好ましい。これらの箇所は例えば、上行大動脈、大動脈弁交差点及び左室内などである。ポンプ・アセンブリー118は何処にでも位置させることができる。例えば、下行大動脈内、適当なサイズの末梢血管内、又は右心若しくは右心関連血管内などである。このような代替箇所では、下記で詳細に説明するように何らかの改変が必要である。] 図3A 図3B 図3C [0050] 図2は、心臓106内のポンプ・アセンブリー118を示す。この実施態様では、ポンプ・アセンブリー118は上行大動脈222内に配置されている。ポンプ・アセンブリー118の遠位端に結合された延長チューブ又は吸込みチューブは大動脈弁224と交差する。この態様では、ポンプ・アセンブリー118は左室から血液を吸込み、その血液を上行大動脈222内に吐出す。トルク伝達ライン116は“導入”チューブ228から出てくるように図示されている。別の実施態様では、導入チューブはポンプ・アセンブリーを体内の企図した位置に配置させるために使用される。] 図2 [0051] ポンプ・アセンブリー118の現に好ましい配置箇所は上行大動脈222であるが、その他の好適な配置箇所も存在する。図3A〜図3Cはポンプ・アセンブリー118の3箇所の異なる配置箇所を示す。] 図3A 図3B 図3C [0052] 図3Aは、図2における上行大動脈222内にポンプ・アセンブリー118が配置された実施態様の詳細図である。大動脈弁224と交差し、左室226に至る流入管330は好ましくは、ポンプ・アセンブリー118の吸引端に結合されている。この配列では、血液340は、ポンプ・アセンブリー118内の回転インペラーの作用により、流入管330の吸引スロット332から吸い込まれる。その他の実施態様では、スロット332は配設されておらず、むしろ流入管330の1個以上の部分がオープン・フレームワーク(開骨格)を有するか又はさもなければ、血液が流入可能に形成されている。血液340は、流入管330により大動脈弁224を通り抜け、次いで、ポンプ・アセンブリー118に入る。血液340はポンプ・アセンブリー118の近位端で吐出され、上行大動脈222内に入る。典型的には、流入管330は、図3Aに示されているものよりも、ポンプ・アセンブリー118のサイズに比例して長い。図2はポンプ・アセンブリー118と流入管330との相対的長さを一層正確に示している。血液ポンプと共に流入管を使用することは公知であり、従って、本発明において、心臓補助装置110に流入管を組み込む方法は当業者に自明であろう。] 図2 図3A [0053] 図3Bは、大動脈弁224と交差して配置されたポンプ・アセンブリー118を示す。図3Bに示された実施態様では、流入管330は使用されていない。血液340は左室からポンプ・アセンブリー118の吸引端に直接入る。血液340はポンプ・アセンブリー118を介して大動脈弁224を横切り、そして、上行大動脈222内に吐出される。別の実施態様では、所望により、流入管330はこの状態においても使用できる。一方、一般的に、吸引端に流入管を追加することにより、ポンプの吸引力を制限するという欠点がある。他方、流入管330の長さが約4インチであると想定される場合、ポンプ・アセンブリー118が単独で大動脈弁と交差して配置された場合の事例よりも、ポンプ・アセンブリー118と流入管330とを併用した方が、大動脈弁224から位置ずれし難い。] 図3B [0054] 図3Cは左室226内に配置されたポンプ・アセンブリー118を示す。大動脈弁224と交差する流出管334は好ましくは、ポンプ・アセンブリー118の吐出端に結合されている。この実施態様では、血液340はポンプ・アセンブリー118の吸引端から吸込まれ、ポンプ・アセンブリーから流入管330と同じ形状に成形されている流出管334に吐出される。血液340は流出管334を介して大動脈弁224を横切り、(場合により)流出スロット336を介して上行大動脈222内に吐出される。] 図3C [0055] 前記のように、ポンプ・アセンブリー118は図3A〜図3Cに示された3箇所以外の箇所にも位置させることができる。例えば、ポンプ・アセンブリーは下行大動脈又は適当なサイズの末梢血管内にも位置させることができる。必ずしも必要無いが、ポンプ・アセンブリー118は左室から吸引することが好ましい。ポンプ・アセンブリーが比較的一層遠い位置(例えば、下行大動脈など)に配置され、ポンプ・アセンブリーが左室から吸引する場合、(図3A〜図3Cに示された実施態様のときよりも)左室に到達するために比較的長い流入管が必要である。] 図3A 図3B 図3C [0056] 従って、大抵の実施態様では、ポンプ・アセンブリー118は心臓の左側へのルートに沿って何処かの箇所、すなわち、下行大動脈内、大動脈弓内、上行大動脈内、大動脈弁との交差点又は左室内の任意の箇所に位置される。或る種の改変(例えば、インペラーデザイン、インペラー回転方向、流出管など)が施されたポンプ・アセンブリー118は、右心又は右心関連血管内で使用するのに適すると思われる。] [0057] 図4Aは拡張状態のポンプ・アセンブリー118を示し、4Bは収縮状態のポンプ・アセンブリー118を示す。拡張状態は操作する(即ち、血液をポンピングする)ための状態であり、収縮状態は血管系に挿入し、かつ、血管系から引き抜くための状態である。] 図4A [0058] 図4Aを参照する。複数本の離間リブ442がポンプ・アセンブリー118の中心軸A−Aに沿って線対称に配列されている。リブは集合してケージ又はケーシング444を画成する。ポンプ・アセンブリー118が拡張状態の図4Aの実施態様では、リブは弓状の形状を示す。その結果、開放ケージ様のケーシング444は一般的に楕円又は扁長スフェロイドの形状をとる。この状態では、ケーシングは最大直径DEを示す。この最大又は拡張直径は、ポンプ・アセンブリー118が操作のために展開されたときに、ポンプ・アセンブリー118のインペラー・ブレードに適応させるために必要である。前記のように、リブは拡張状態で任意の多数のその他の非平面形状を示すことができる。] 図4A [0059] ケーシング444は下記のような機能を提供する。 ・ポンプ・アセンブリー118の回転インペラー・ブレードが解剖学的特徴部(例えば、図3B参照)と接触することを防止する。 ・構造的一体性を確立する(下記の図5参照)。 ・ 上張メンブランのためのフレーム構造を提供する。] 図3B 図5 [0060] 上記の上張メンブランのためのフレーム構造提供に関して、メンブラン446はケーシング444の一部を被覆する。ケーシングの端部領域444Aと444Bは被覆されないまま残される。メンブランの目的は、血液をインペラー・ブレードの付近に向けるか又は閉じ込め、それにより流れ領域を発生させるためである。血液340は非被覆領域444B及び444Aをそれぞれ介してポンプ・アセンブリー118に入り、そして出て行く。メンブラン446は例えば、ポリウレタン、シリコン、ラテックスゴム又はその他のエラストマー化合物から形成されている。] [0061] リブ442は、拘束力の不存在下で、前記の非平面(例えば、弓状など)形状を示し、これによりポンプ・アセンブリー118が“自然に”拡張形状を呈するような方法(例えば、形状の加工、材料など)で形成される。従って、ポンプ・アセンブリー118をその動作形状にするために作動力は不要である。むしろ、このような実施態様では、力はポンプ・アセンブリー118が拡張するのを抑止するために印加しなければならない。リブ442を形成するために、ニチノールなどのような高弾性材料を使用できる。] [0062] 図4Bは収縮状態のポンプ・アセンブリー118を示す。この状態では、ケーシング444(及びポンプ・アセンブリー118)はその最小直径DCを示す。この状態では、リブ442は直線状であり、かつ、ポンプ・アセンブリー118の軸A−Aに対して概ね平行である。ケーシング444は概ね円筒形の形状を採用する。] 図4B [0063] ポンプ・アセンブリー118が比較的小さな直径を有する場合、血管系(特に、大動脈弓)を上手く通り抜けるというタスクは容易になる。従って、ポンプ・アセンブリー118は収縮状態で体内(例えば、大腿動脈など)に導入される。一般的に、ポンプ・アセンブリー118が大動脈弓を通過し、上行大動脈又はその他の最終位置にまで進入した後、ケーシング444は操作のために拡張される。] [0064] ポンプ・アセンブリー118は、カテーテル、鞘など(図2の符号228参照)のような“導入”チユーブを介して血管系に配置される。導入チユーブはポンプ・アセンブリー118無しに患者内に挿入される。ポンプ・アセンブリー118が上行大動脈又は心臓に配置される場合、導入チユーブは血管系内に挿入され、そして、大動脈弓を越えて前進される。導入チユーブが大動脈弓を無事通過した後にだけ、ポンプ・アセンブリーが導入チユーブ内に挿入される。ポンプ・アセンブリー118はチユーブの初期導入段階では存在しないので、チユーブを血管系内に上手く通すことは容易である。そして、導入チユーブが適所に配置されたら、その他の送達方法による場合よりも一層簡単に、導入チユーブを通してポンプ・アセンブリー118を企図した配置位置に前進させることができる。] 図2 [0065] 導入チユーブの壁面はケーシング444を収縮状態に維持するための拘束力を提供する。ケーシング444を拡張させるために、ポンプ・アセンブリー118は単に、チューブの遠位端を越えて前進させるだけでよい。この機能性を提供するために、導入チユーブは半径方向に非弾性な壁面を有しなければならない。標準的なカテーテルは半径方向に非弾性であり、この目的のために好適である。ケーシング444を収縮状態に維持するために適当な半径方向に非弾性な壁面を有する導入チユーブを提供することは当業者に可能である。] [0066] 血管系から抜出す際にケーシング444を折畳むために、ポンプ・アセンブリー118を導入チユーブ内に引き戻す(又は、導入チユーブが除去されてしまっている場合には、“抜出”チユーブ内に引き戻す)。これは、ケーシング444の他方の端部を自由に動けるように維持しながら、ケーシング444の一端を固定して動けないようにすることにより行われる。例えば、図4A及び図4Bにおいて、ケーシング444の遠位端を軸A−Aに沿った軸方向に動けるようにし、ケーシング444の近位端を動けないようにする。] 図4A 図4B [0067] 図4Aに示されるように、ポンプ・アセンブリーが拡張状態の場合、ケーシング444の遠位支持リングは軸位置xに配置される。ポンプ・アセンブリー118を導入チユーブの遠位端に引き戻す場合(すなわち、図4において“左”側に移動させる場合)、ケーシング444の自由に動き得る遠位端は、リブ442が実質的に半径方向に非柔軟性であるチューブに出くわすにつれて、リブ442を折り畳むことができる。リブが折り畳まれるにつれて、リブは長くなり、ケーシング444の遠位端は、軸A−Aに沿って右側に、図4Bにおける軸位置yにまで移動する。他の実施態様では、ケーシング444の近位端は軸A−Aに沿って移動でき、ケーシング444の遠位端は移動できない。] 図4A 図4B [0068] 図5及び図6A〜6Dはポンプ・アセンブリー118の細部を更に詳細に示す。図5において、ポンプ・アセンブリー118は、近位支持ハウジング550、インペラー・ハブ560、インペラー・ブレード570、遠位支持体580、ノーズ・コーン582、ケーシング444を画成する複数個のリブ442、近位支持リング584、遠位支持リング586及びメンブラン446を含む。] 図5 図6A 図6B 図6C 図6D [0069] ポンプ・アセンブリー118の要素は同軸であり、或る場合には、互いに直線状に配列されている。図示された実施態様では、近位支持ハウジング550、インペラー・ハブ560、遠位支持体580は直線状に配列されている。近位支持ハウジング550及びインペラー・ハブ560はドライブ・シャフト548に対して同軸である。リブ442,近位支持リング584及び遠位支持リング586からなるケーシング444は近位支持ハウジング550、インペラー・ハブ560及び遠位支持体580に対して同軸である。或る実施態様では、近位支持ハウジング550、インペラー・ハブ560及び遠位支持体580は射出成形ポリマーから構成されている。] [0070] ポンピング作用を発現するために、外部モーター(例えば、図1のモーター114)からのトルクをインペラー・ブレード570に伝えなければならない。これは、適切に作用するようにトルク伝達ライン116をインペラー・ブレード570に結合させることにより行われる。代表的な実施態様では、これは次のようにして行われる。] 図1 [0071] ドライブ・シャフト548をポンプ・アセンブリー118の近位端に挿入する。ドライブ・シャフトはトルク伝達ライン116の遠位部分である。ドライブ・シャフトは、ポンプ・アセンブリー118の近位端から比較的短い距離(約3cm未満)だけ延長されている。ドライブ・シャフト548の近位端はドライブ・ケーブル(図5には図示されていない)にまで移行する。ドライブ・ケーブルはトルク伝達ラインの大部分として機能し、モーター114にまで延びている。ドライブ・ケーブルは柔軟性であり、必要ならば、ドライブ・ケーブルは大動脈弓を越えて簡単に前進することができる。これに対して、必要なシールとベアリング(図6Aにおけるベアリング652及びシール654について、下記に詳細に説明する)が適正に機能するようにするため、ドライブ・シャフト548は硬質である。] 図5 図6A [0072] ドライブ・シャフト548は近位支持ハウジング550からインペラー・ハブ560にまで通される。近位支持ハウジング550は、近位支持リング584のための非回転支持面を提供する。これにより、ケーシング444の近位端を支持する。ケーシング444は回転しないので、インペラー・ハブ560のような回転面に結合できない。] [0073] 近位支持ハウジング550は回転しないが、インペラー・ハブ560は回転するので、これらはギャップ556により分離されている。また、ドライブ・シャフト548は近位支持ハウジング550を通過するので、ドライブ・シャフト548の回転運動に合わせるために、ハウジング内にベアリングを配設しなければならない。また、血液の侵入を阻止するために、近位支持ハウジング550内にシールを配設しなければならない。ドライブ・シャフト548と血液を受け入れるボア(内腔)との間の小さなギャップ内のハウジング550に血液が入ると、血液はドライブ・シャフト548の作用により溶血される。図5において領域Aとして境界画定されたポンプ・アセンブリー118の部分の更に詳細な構成は図6Aに示される。] 図5 図6A [0074] 図6Aにおいて、ドライブ・シャフト548は近位支持ハウジング550に入り、そして、ベアリング652を通過する。シール654はハウジング550の遠位端に配置されている。前記のように、ベアリング652はドライブ・シャフト548の回転を助け、シール654は血液が近位支持ハウジング550へ侵入することを阻止する。ベアリング652のボア(内腔)はインペラー・ブレード570/インペラー・ハブ560の構造剛性のほぼ全てをもたらす。ベアリング652に好適な材料は例えば、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)、テルロン(登録商標)(ポリアミドイミド)、ルーロン(登録商標)(正当ポリテトラフルオロエチレン系化合物)、ベスペル(登録商標)(熱可塑性ポリイミド)スリーブベアリング、生体適合性ベアリングなどである。或る実施態様では、ポリウレタン又はシリコン・リップ・シール若しくはO−リングなどをシール654として使用される。] 図6A [0075] 或る実施態様では、ドライブ・シャフト548はインペラー・ハブ560の一体的部分として形成される。別の実施態様では、インペラー・ハブ560はドライブ・シャフト548の周囲に形成される。何れにしろ、ドライブ・シャフト548は、インペラー・ブレード570を効率的に駆動するために、インペラー・ハブ560に固着されている。ドライブ・シャフト548(及びドライブ・ケーブル)は、特定の寸法、硬度、表面仕上及び無損傷シール挿入のための面取端部を有するステンレス・スチール又はその他の材料から形成されている。表面仕上は、ベアリング652とシール654との適合性を確保するためにベアリング又はシール製造により特定される。] [0076] 再び図5を参照する。インペラー・ブレード570は展開姿勢で図示されている。インペラー・ブレード570はインペラー・ハブ560から概ね直交的に延びている。図5の領域Bとして境界画定されたポンプ・アセンブリー118のこの部分の詳細は図6Bに示される。インペラーの別の実施態様は図7において説明する。] 図5 図6B 図7 [0077] 図6Bはインペラー・ハブ560の遠位端を示す。スロット664はインペラー・ブレード570を収容する。インペラー・ブレード570Aは格納姿勢でスロット664内に図示されており、インペラー・ブレード570Bは展開姿勢で図示されている。インペラー・ブレードは、展開又は格納のために、車軸ピン672の回りを回転する。インペラー・ブレード570A及び570Bは、例えば、射出成形ポリマー又はステンレス・スチールなどのような材料から形成される。車軸ピン672は300シリーズ・ステンレス・スチールなどのような材料から形成される。インペラー・ブレードは通常、一斉に展開又は格納される。図6Bの格納/展開形状は衒学的目的のために図示されている。] 図6B [0078] 車軸ピン672はインペラー・ハブ560の遠位端付近に配設され、これにより、インペラー・ブレード570は近位から遠位に向かって開かれる。その他の実施態様では、車軸ピン672はインペラー・ブレード570の概ね近位に配設され、これにより、インペラー・ブレード570は遠位から近位に向かって開かれる。] [0079] 或る実施態様では、インペラー・ブレード570は展開のためにバイアスがかけられる。すなわち、インペラー・ブレード570はインペラー・ハブ560内に維持されるために抑止されなければならない。或る実施態様では、バイアス力はインペラー・ブレード570を部分的に展開させるが、インペラー・ハブ560の急速回転は完全に展開させる。インペラー・ブレード570が少なくとも部分的展開にまでバイアスされた場合、ケーシング444が収縮状態のときに、リブ442は、インペラー・ブレード570の展開を抑止する。] [0080] 再び図5を参照する。ケーシング444はその遠位端で支持されていることが好ましい。このような支持は遠位支持体580により提供される。遠位支持体580は遠位支持リング586を収容する。近位支持ハウジング550と同様に、遠位支持体580は回転しない。しかし、インペラー・ハブ560が回転するので、ハブ及び遠位支持体580はギャップ574により分離されている。ドライブ・シャフト548はインペラー・ブレード570を越えて延びていないので、遠位支持体580をインペラー・ハブ560に結合するために、ピン又はその他の手段が必要である。図5の領域Cとして境界画定されたポンプ・アセンブリー118のこの部分の詳細は図6Cに示される。] 図5 図6C [0081] 図6Bと6Cを参照する。回転ピン682は遠位支持体580の近位端から垂れ下がっている。ピン682は支持体580の近位端をボア669のところでインペラー・ハブ560の遠位端に結合する。インペラー・ハブ560の遠位端内には、ベアリング666とシール668が配設されている。前記のように、インペラー・ハブ560は回転し、遠位支持体580は回転しないので、この異なる動きを助けるためにベアリング666が必要である。シール668はボア669のところで血液がインペラー・ハブ560内に漏洩することを阻止する。或る実施態様では、ベアリング666及びシール668は、ベアリング652及びシール654とそれぞれ同じ材料で形成されている。] 図6B [0082] 遠位支持体580の遠位端はノーズ・コーン582で終端している。ノーズ・コーン582は、患者の血管系を介する簡単挿入及びナビゲーションの輪郭を描く無傷の表面を提供する。] [0083] 図6Dは図5の領域Dとして境界画定されたポンプ・アセンブリー118の遠位端の詳細図である。] 図5 図6D [0084] 前記のように、或る実施態様では、ケーシング444の近位端又は遠位端の何れか一方は軸方向に運動可能である。これはケーシングの拡張又は収縮を助ける。ポンプ・アセンブリー118の近位端を導入/抜取カテーテル内へ挿入する動作だけでケーシング444が折畳まれる実施態様では、ケーシング444の遠位端は可動端であることが好ましい。しかし、これは絶対に必要というものではない。このような実施態様では、遠位支持リング586は遠位支持体580に結合され、それにより、遠位支持リング586は遠位支持体580に沿って何れの方向にも迅速に滑動できる。] [0085] 図5に示されるような実施態様では、鞘590は近位支持リング584の近位端から垂れ下がる。トルク伝達ライン116の概ね全長に亘って延びる鞘は下記の目的のために使用される。 ・ポンプ・アセンブリー118を患者に挿入している間、ケーシングを収縮状態に維持するために鞘に張力をかけることができる。このような実施態様では、近位支持リング584は可動性であり、遠位支持リング586は固定されている。 ・シール内への漏洩を阻止するために、加圧流体(例えば、潤滑剤など)をポンプ・アセンブリー118に送達することができる。] 図5 [0086] 前記加圧流体をポンプ・アセンブリー118に送達する点について、ポンプ・アセンブリー118のどのシールにも血液が漏洩することを阻止することは重要である。このため、或る実施態様では、潤滑剤などのような加圧流体をシール654に供給し、そして、場合により、シール668にも供給する。前記のように、流体をシール654に送達するために、流体を鞘590内に送達できる。加圧流体はドライブ・ケーブルに浸透する(ドライブ・シャフト548に至る)。流体はドライブ・シャフト548の表面を濡らし、そして、近位支持ハウジング550に搬送される。流体はドライブ・シャフト548とベアリング652との間の僅かな隙間を通過し、ギャップ556(図6A参照)のところでシール654から流れ出す。] 図6A [0087] インペラー・ハブ560の遠位端におけるシール668に加圧流体を供給するために、幾つかの方法を使用できる。特に、或る実施態様では、ドライブ・シャフト548が流体を通すために中空状(図示されていない)である。ブレードがインペラー・ハブ内に折畳まれている実施態様では、ハブはインペラー・ブレード収容スロット664を有する。流体はこのスロットの周囲にチャネルが必要である。従って、交差チャネル(図示されていない)は、ドライブ・シャフト548内の軸方向に配設されたボア(内腔)から、シール668に至る第2の非軸方向配置チャネル(図示されていない)にまで導く。] [0088] 他の実施態様では、流体をインペラー・ハブ560から導くのではなく、流体を遠位支持体580内に配設された貯留槽(図示されていない)内に加圧下で貯留されている。或る実施態様では、この流体は遠位支持体580の近位端と内部プラグ(図示されていない)との間に画成されるキャビティを満たす。遠位支持体580内のプラグの後ろに配置されるスプリングが流体を加圧する。このような実施態様の場合、案内ピン682は加圧流体貯留槽と連通するボア(内腔)を有する。このようにして、流体は案内ピン682内のボアからインペラー・ハブ560の遠位端内のシール668にまで送達される。] [0089] 図7は本発明で使用される膨張性/折畳性インペラーの別の実施態様を示す。図7に示されているように、インペラー770は2個の全く反対のブレード・スタブ771A及び771Bと2個のブレード772Aと772Bを有する。この実施態様では、各ブレード・スタブ771A及び771Bはインペラー・ハブ760から概ね垂直に延びており、そして、インペラー・ハブ760に対して軸方向に整列されている。ブレード772Aはヒンジ773Aのところでブレード・スタブ771Aと回転可能に結合されている。同様に、ブレード772Bはヒンジ773Bのところでブレード・スタブ771Bと回転可能に結合されている。説明の便宜上、これらの要素は一括的に、“ブレード・スタブ771”、“ブレード772”及び“ヒンジ773”と呼ぶ。] 図7 [0090] ポンプ・アセンブリーが収縮状態の時に、インペラー・ハブ内に引っ込められるインペラー・ブレード570A及び570Bと異なり、インペラー・ブレード770はインペラー・ハブ760の表面にしがみついているだけである。ブレード772Aは折畳まれた状態又は引き込まれた状態で図示されている。操作の際に展開するために、インペラー・ブレードはヒンジ773の周囲を回転する。ブレード772Bは展開又は拡張状態で図示されている。] [0091] 或る実施態様では、インペラー・ブレード772は、スプリング荷重ヒンジ773によるように、展開のためにバイアスがかけられている。このような実施態様では、例えば、ポンプ・アセンブリー118が導入チューブから出てくる場合、ケーシング及びインペラー・ブレードを拡張する。その他の実施態様では、ヒンジ773は特定方向に指向され、その結果、インペラー・ブレード772は、インペラー・ハブが操作のために回転された時に上昇する流体力学的コリオリの力の結果として展開される。図7に示された構成では、矢線で示された方向への回転はブレード772を展開させる。逆に、反対方向に回転する場合、流体力学的な力はブレード772を折畳位置に向かって押し動かす。ヒンジの細部は図7には図示されていないが、所望の機能を果たすヒンジを設計し、かつ実装することは当業者に可能である。] 図7 [0092] インペラー・ブレード772が折畳まれている場合、ケーシングを除いたポンプ・アセンブリーの最小直径(以下、“パッケージ直径”という)はヒンジ773Aと773Bとの間の距離である。各ブレード772の幅はパッケージ直径と同一であることができる。従って、ブレード772が展開された場合、これらの全スパン(すなわち、ブレード・サークルの直径)はパッケージ直径の3倍に達することができる。] [0093] 図示された実施態様では、ブレード772は捻って図示されている。即ち、エッジ774は歪んでいる。捻りを有するブレードは血液を軸方向に押し動かすことができる。別の実施態様では、ブレード772は捻れを有しない。捻れを有しないブレードは血液を遠心ポンプによるように、半径方向外方に押し動かす傾向がある。捻れを有しないブレードはケーシング444の開口部付近(例えば、図4Aの領域444A参照)に配置するのが好ましい。これにより、半径方向に流れる血液はポンプ・アセンブリー118から流れ出る。或る実施態様では、ポンプ・アセンブリー118からの半径方向の血液の流れを助長するために、ホール(図示されていない)がメンブラン446全体に配設されている。] 図4A [0094] 以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。] [0095] 100 ヒトの胴部 102大腿動脈 104 106心臓 108大動脈 110心臓補助装置 112コントローラ 114モーター 116トルク伝達ライン 118ポンプ・アセンブリー 222上行大動脈 224大動脈弁 226左室 228導入チューブ 330流入管 332吸引スロット 334流出管 336流出スロット 340 血液 442リブ 444ケーシング 444A,444B ケーシング端部 446メンブラン 548ドライブ・シャフト 550近位支持ハウジング 556ギャップ 560インペラー・ハブ 570 インペラー・ブレード 570A インペラー・ブレード(収容姿勢) 570B インペラー・ブレード(展開姿勢) 574 ギャップ 580遠位支持体 582ノーズ・コーン 584近位支持リング 586 遠位支持リング 590鞘 652ベアリング 654シール 664スロット 666 ベアリング 668 シール 669ボア 672車軸ピン 682回転ピン 760 インペラー・ハブ 770 インペラー 771A ブレード・スタブ 771B ブレード・スタブ 772A インペラー・ブレード 772B インペラー・ブレード 773Aヒンジ 773B ヒンジ 774 エッジ]
权利要求:
請求項1 インペラー・ブレードを包囲するケーシングを有し、前記ケーシングは、(a)前記インペラー・ブレードを展開形状に適応させる拡張姿勢と、(b)患者の血管系内を通して前記装置を移動させるための収縮姿勢と、の間で再構成可能であり、更に、拘束力の不存在下で前記ケーシングが前記拡張姿勢であるように前記ケーシングが構成されている、ことを特徴とする一時的心臓補助装置。 請求項2 (A)トルク伝達ラインと、(B)インペラー・ハブと前記インペラー・ハブは軸方向回転のために前記トルク伝達ラインに適切に作用するように結合されている、(C)インペラー・ブレードと、前記インペラー・ブレードは前記インペラー・ハブから垂れ下がり、かつ、前記インペラー・ハブにより回転される、(D)非回転遠位支持体とからなり、前記非回転遠位支持体及び前記インペラー・ハブは互いに結合されており、そして、軸方向に整列されており、かつ、前記遠位支持体は前記インペラー・ハブに対して遠位に延びている、ことを特徴とする一時的心臓補助装置。 請求項3 (E)ケーシングを更に有し、前記ケーシングの第1の端部は前記インペラー・ブレードに対して近位であり、前記ケーシングの第2の端部は前記インペラー・ブレードに対して遠位であり、これにより、前記ケーシングは前記インペラー・ブレードを包囲する、ことを特徴とする請求項2記載の一時的心臓補助装置 請求項4 (a)前記非回転遠位支持体は第1の端部と第2の端部を有し、(b)前記非回転遠位支持体の前記第1の端部と前記インペラー・ハブは結合されており、(c)前記非回転遠位支持体の第2の端部と前記ケーシングの第2の端部は結合されている、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項5 前記ケーシングは複数本の離間したリブからなる、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項6 (F)メンブランを更に有し、前記メンブランは前記ケーシングの中央部分に被せられている、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項7 前記ケーシングは、前記装置が第1の状態と第2の状態との間で変化できるようにするための少なくとも1個の物理的適合を有し、(a)前記第1の状態において、前記ケーシングと前記インペラー・ハブとの間には比較的一層小さな隙間が存在し、(b)前記第2の状態において、前記ケーシングと前記インペラー・ハブとの間には比較的一層大きな隙間が存在する、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項8 前記物理的適合は鞘からなり、前記鞘は前記ケーシングに適切に作用するように結合されており、前記軸方向の張力をかけられた鞘は前記装置を前記第1の状態に置き、かつ、その状態を維持する、ことを特徴とする請求項7記載の一時的心臓補助装置。 請求項9 前記ケーシングの前記第1の端部と第2の端部のうちの一方は軸方向に沿って動かせ、前記第1の端部と第2の端部のうちの他方は前記軸方向に沿って動かせない、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項10 前記インペラー・ブレードは折畳状態と展開状態との間で動かせる、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項11 (G)モーターを更に有し、(a)前記モーターは前記トルク伝達ラインの第1の端部に適切に作用するように結合されており、(b)前記トルク伝達ラインは屈曲柔軟性部分と硬質部分とからなり、(c)前記トルク伝達ラインは前記モーターからのトルクを前記インペラー・ブレードに伝達する、ことを特徴とする請求項2記載の一時的心臓補助装置。 請求項12 前記インペラー・ハブ、前記遠位支持体及び前記ケーシングは前記心臓補助装置のポンプ・アセンブリーの一部であり、前記装置は導入チューブを更に有し、患者の血管系の一部を横切って展開位置にまで達するために、前記ポンプ・アセンブリーは前記導入チューブ内に挿入される、ことを特徴とする請求項3記載の一時的心臓補助装置。 請求項13 (i)インペラー・ブレードと、前記インペラー・ブレードは回転軸の周囲を回転することができ、(ii)ケーシングとからなり、前記ケーシングは前記インペラー・ブレードを含む包囲領域を画成し、(a)前記ケーシングの第1の端部は前記軸に沿って動かせ、(b)前記第1の位置と第2の位置との間で前記軸に沿って前記第1の端部を動かすことにより、前記ケーシングは拡張状態と収縮状態との間で再構成可能であり、(c)印加力の不存在下で、前記ケーシングは前記拡張状態にある、ことを特徴とする一時的心臓補助装置。 請求項14 前記回転軸と同軸である第1の面と第2の面を更に有し、(a)前記第1の面は前記インペラー・ブレードに対して近位であり、かつ、前記ケーシングの前記第1の端部を固定的に収容し、(b)前記第2の面は前記インペラー・ブレードに対して遠位であり、かつ、前記ケーシングの前記第2の端部を滑動的に収容し、(c)前記第1の面及び前記第2の面は何れも前記軸の周囲を回転しない、ことを特徴とする請求項13記載の一時的心臓補助装置。 請求項15 前記第1の面は近位支持ハウジングの外面であり、前記第2の面は遠位支持体の外面である、ことを特徴とする請求項14記載の一時的心臓補助装置。 請求項16 前記遠位支持体は軸荷重を支えない、ことを特徴とする請求項15記載の一時的心臓補助装置。 請求項17 (イ)心臓補助装置の運転中、軸荷重を受けないトルク伝達ラインと、(ロ)インペラー・ブレードと、前記インペラー・ブレードは軸方向回転のために、前記トルク伝達ラインに適切に作用するように結合されており、(ハ)ケーシングと、前記ケーシングは前記インペラー・ブレードを含む包囲領域を画成し、前記ケーシングの少なくとも1個の端部は、拡張及び収縮のために、軸方向に配置された中心軸に沿って動かせる、からなることを特徴とする一時的心臓補助装置。 請求項18 前記トルク伝達ラインは前記心臓補助装置の展開中、軸荷重を受けない、ことを特徴とする請求項17記載の一時的心臓補助装置。 請求項19 前記トルク伝達ラインは前記心臓補助装置の引抜中、軸荷重を受けない、ことを特徴とする請求項17記載の一時的心臓補助装置。 請求項20 (ニ)インペラー・ハブと、前記インペラー・ハブは前記トルク伝達ラインに固着されており、前記インペラー・ブレードは前記インペラー・ハブから垂れ下がっており、(ホ)近位支持ハウジングとを更に有し、(a)前記近位支持ハウジングと前記インペラー・ハブは軸方向に整列されており、(b)前記近位支持ハウジングは前記インペラー・ハブに対して近位であり、(c)前記近位支持ハウジングは回転せず、かつ、(d)前記トルク伝達ラインは前記近位支持ハウジング内を通過する、ことを特徴とする請求項17記載の一時的心臓補助装置。 請求項21 (1)回転軸の周囲でインペラー・ブレードを駆動するトルク伝達ラインと、(2)ケーシングとを有し、(a)前記ケーシングは、前記回転軸に沿って前記ケーシングの端部を動かすことにより、拡張状態と収縮状態との間で再構成可能であり、(b)前記ケーシングは、前記ドライブ・ケーブルに適切に作用するように結合されていない、ことを特徴とする一時的心臓補助装置。 請求項22 前記トルク伝達ラインは前記心臓補助装置の操作中、軸荷重を殆ど受けないように前記心臓補助装置が形成されている、ことを特徴とする請求項21記載の一時的心臓補助装置。 請求項23 前記トルク伝達ラインは、患者体内へ前記心臓補助装置を配置中に、軸荷重を受けないように前記心臓補助装置が形成されている、ことを特徴とする請求項21記載の一時的心臓補助装置。 請求項24 前記トルク伝達ラインは、患者体内から前記心臓補助装置を引抜中に、軸荷重を受けないように前記心臓補助装置が形成されている、ことを特徴とする請求項21記載の一時的心臓補助装置。 請求項25 (I)トルク伝達ラインと、該トルク伝達ラインはドライブ・シャフトを有し、(II)ベアリングと、前記ベアリングは前記ドライブ・シャフトを収容し、(III)シールと、前記シールは前記ベアリングに対して遠位であり、(IV)非回転ハウジングと、前記ハウジングは前記ベアリングと前記シールを収容し、(V)インペラー・ハブと、前記インペラー・ハブは前記ハウジングに対して遠位であり、かつ、前記軸回転のために、前記ドライブ・シャフトに物理的に結合されており、(VI)インペラー・ブレードと、前記インペラー・ブレードは前記インペラー・ハブから垂れ下がっており、かつ、前記インペラー・ハブにより回転され、(VII)非回転支持体とからなり、前記非回転支持体は前記インペラー・ブレードに対して遠位であり、軸方向に延びており、前記インペラー・ハブに結合しており、かつ、前記ドライブシャフトには適切に作用するように結合されていない、ことを特徴とする一時的心臓補助装置。 請求項26 (VIII)ケーシングを更に有し、前記ケーシングは、(a)前記インペラー・ブレードの近位に延びる第1の端部と、(b)前記支持体の遠位端に延びる第2の端部と、(c)前記軸方向に沿って動くことにより、拡張状態と収縮状態との間で再構成可能であり、かつ、(d)前記ドライブ・シャフトには適切に作用するように結合されていない、ことを特徴とする請求項25記載の一時的心臓補助装置。
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同族专利:
公开号 | 公开日 JP5112520B2|2013-01-09| WO2009073037A1|2009-06-11| EP2231222B1|2014-02-12| AU2007362036B2|2012-01-19| ES2457845T3|2014-04-29| AU2007362036A1|2009-06-11| EP2231222A1|2010-09-29|
引用文献:
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